熱中症事件
今年の夏はとにかく蒸し暑かった。
体格の立派な私はへこたれることは無かったが父が夏の盛りにバテた。
日中休んだらいいのに炎天下の中、配達。
夜7時頃しんどいと言い出し、「大丈夫か?」と聞いたら「大丈夫だ」と言う。
でもあきらかに様子がおかしい。
まっすぐ立てないのである。
脳梗塞か熱中症の判断がつかなかったので、「救急車呼ぶ?」と聞いたら首を振った。
とにかく車に乗せ、高速道路をつっ走り、救急病院に向かった。
これが間違いのもとである。
途中、父は「やっぱり救急車に乗ったらよかった」と後悔しだし、苦しみ出した。
病院に着くと大慌てで車椅子を借り、受付に駆け込んだ。
しかし、8月は時間外でも熱中症の患者で待合室はいっぱい。
「早く診察してください」と受付で頼んでも、「順番が来たらお呼びします」とらちがあかない。
焦る中、父が「息ができない。もうあかん。意識がなくなってきた」
と息も絶え絶えに私に訴えた。
こうなれば、診察室の看護師をつかまえるしかない。
※兵庫県但馬での稲刈りイベントにて。
今年もたくさんのご参加、ありがとうございました。
ちょうど出てきた看護師に事情を訴え、すぐに中に入れてもらった。
熱中症の重症。間一髪だった。
思えば父はほとんど水分を摂っていなかった。
のどが渇いてからでは遅いのである。
これを教訓として、それから以降、強制的にのどが渇いても渇いていなくとも水分を摂らすようにしている。